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総合送りは、上下の送り歯で生地を送りながら針も貫通しながら動くので、しっかり確実に生地を送ります。
通常われわれテントシート業界では、改造して針が先に生地を貫通してから送るようにします。

どれも長尺物に適したモデルですが、メーカーの開発目的により微妙に強みが違いますので、縫いたいものに合わせて機種を選定します。テントシート/サインならセイコー、カバン/靴ならミツビシ、ソファや硬いものならJUKIがポイントでしょうか。
釜は水平釜が一般的です。それぞれ1本針と2本針の使用があります。
小回りは上下送りミシンの方が効きますので、用途に合わせて選定しましょう。

我々テントシート/産業資材業界では総合送りミシンは本命で、位相も変えてグイグイ食い付くようにし、通常使用する基幹設備になります。
縫い目の結果から見るとどれも同じですが、生産性・品質共に強みを生かした機種である必要があります。
名称
イメージ
簡単な説明
主なスペック
セイコー
LSWN-28BL
2本針
テントシート/サイン/産業資材業界での、最大のベストセラーLSWシリーズの後継機種。油が飛散しないよう裏のリンク構造まで鋳物に格納、貫通力も申し分ありません。
これが事実上の業界標準。1本針と2本針があります。
ボビンの巻き量が一番大きいこと、また#0番糸も安定して縫えるオプションが準備されています。
糸:50〜00番糸まで
押エ上げ:16〜13mm
最高回転:2600回転
ポイント:圧倒的シェアによる安心、業界唯一の2.2倍釜
JUKI
LU2-4420
2本針
(旧三菱ミシンは2023年に廃業しました)
伝統的に縫い目がきれいということで、2番目に人気でした。耐久性もよく、長く使ってもがたつきが少なく、ガタによって上下の送り量が変わっても調整できる部位がありました。2024現在、廃機種は免れています。
糸:50〜8番糸まで
押エ上げ:16mm
最高回転:2000回転
ポイント:縫い目のきれいさ、耐久性
JUKI
LU-2860
2本針
JUKI新型、会心の作、なんとふろころが347mmもあります。
送り方式がボックス送りなど偏芯ネジで調整でき、縫う物に合わせて、ほとんどのお客様のニーズにピッタリ合うよう、現在10機種リリースされています。
新型のリンク構造により、貫通トルクが一番高いようです。
糸:50〜5番糸まで
押エ上げ:16〜13mm
最高回転:2600回転
ポイント:BOX送り方式、貫通力
セイコー
LSWNH-28BL
セミロングアーム
2本針
テントシート/サイン/産業資材業界での、最大のベストセラーのセミロングアーム。
先引きローラ付きモデルもありロングアームの中では、最も普及しています。
ボビンも2.2倍釜で巻き量が多く、長尺ものに最適なスペックです。
糸:40〜00番糸まで
押エ上げ:16〜13mm
最高回転:2500回転
ポイント:ロングアーム(50cm)、2.2倍釜
下糸ボビンを投入する水平釜ですが、針受けという部品がついており、これには針の糸を釜がすくうときに強烈な糸のテンションで、しなりながら刺さる針の位置矯正をします。
8番糸の場合、テントシート/サインでは約1.5kg、車輌シートでは2kg程度のテンションがかかっています。
透明糸の場合はさらに強いテンションとなりますので、釜の形式、調整のタイミングは重要です。

なお写真は掲載していませんが、ガラス繊維素材の場合は、釜が著しく摩耗しますのでオイルで水浴びさせて、完全に洗い流しましょう。部品のコーティングがはがれて静電気が発生したり、糸切りが多発します。
ナスロンのステンレス糸を使用する場合は機種を限りますが、スズキで実績多数ですのでご安心の仕様で提供可能です。