または「ステッチ&ソー2.1 プラス」という初期導入用の安い78,000円のモデルもあります。こちらの漢字書体も外字も含め7000文字以上入って5万円前後。

いずれも100%後日の入れ替えの必要のないソフト。外注さんがウィルコム社かコンピュコン社か、どちらを使用しているかで決めてもいいでしょう。
あとは手間を考えれば、刺しゅう機とパソコンはケーブルで連結して使用した方が望ましいところです。

シンガーブランドのハッピージャパンのコンパクト機は、軸受けはちゃんとベアリングを使用、軸径は太く、長時間高速運転しても安定性抜群の、このクラス最強に頑丈な機種。

プロの刺しゅう屋さんの市場では知名度と多くの実績があり、操作性も工業用モデルに準じていますので、発展的に工業用汎用機に移行しても全く問題ありません。
十字レーザーラインが真上から照射されるので、カンタンに縫う位置にセットできます。

ほかに、12本針モデルがあります。

ジャノメのEMシリーズといえばネーム業界で知らない人はいないほどのベストセラー、その機種の後継機です。
ネームを基本として4本針刺しゅう機で、刺しゅう面積は横24cm、奥行20cmとネームに適したサイズを確保しています。

拡張性に優れており、操作パネルなし、バーコード対応、ソフトが蛇の目製かウィルコム製か機種により選択可能と、幅広いユーザー向けにリリースしています。EMに慣れている女性たちからすれば、パソコン操作を避ける傾向がありますが、ジャノメなら違和感なく受け入れてくれるはずです。

多色のコンパクト機を初めてリリースしたのはブラザーです。家庭用部門が開発、工業用部門で販売担当。なにより素人用に作られており、高速で動いて女性を怖がらせたりしない設計です。

枠の大きさを認識する機能が付いており、誰でもカンタンに縫う位置確認などができる親切設計です。
また自動糸通し装置が付いており、糸通しを半自動でやってくれるので楽なところです。
PR-1050Xという上位機種があり、枠をナナメに張ってしまってもスキャン機能を使ってデータを自動回転したり機能も充実です。

これがないと、枠はめ/位置決めで、だいたい1回につき20〜35秒の手間がかかります。電話がかかってきたりお客様が来たりして時間がかかることがあるので、1回のセットに40秒としましょう。
仮に1日10枚が220日あったとすると、枠はめ時間だけで2200枚ｘ40秒=88,000秒、自分の時給が3000円だとすると、年間24.4時間、1年で73,300円ほど余計に経費が掛かります。枚数が倍だと15万近い埋没コストです。
1年で元が取れ、10年使ううちには150万円近い利益留保が可能！

ポケットの上、ユニフォームの胸、靴下など、縫うときはデータの原点と、実際の針の位置を合わせなくてはなりませんが、これに思いの外、時間がかかります。
なかなか位置あわせできなかったりすると、縫う時間よりセット/位置あわせの方に時間を掛けてしまい、いっそ外注に出していた方がよかったということにもなりかねません。

メーカー純正の枠は、枠はめ時に生地を下に出します。タオルや革ジャンなど、重くて長いものを刺しゅうしようとすると、重くて枠土台がぶらんぶらんするので差し込みテーブルを付けるといいのですが、今度はスキマに生地が挟まれてしまって動きが渋かったり、汚れたりします。
この枠なら、挟まれも汚れも、セットも容易です。